”たべる”でいきる。

すべてのお野菜を通じて、今よりもほんのちょっとだけ幸せな食を創っていきたい、24歳八百屋の日記です。

【期待しない事が大事】【畑に沢山の人を招いた経験からのお話です】【67話】

こんにちは、じゅん(@mocchi農家さんの語り部)です。

 

今日は、最近の農業体験を振り返ってみての学びをちょっと文字にしてみます!

 

”人の繋がり・温かみ”

を価値に感じている方、そこでしっかりビジネスとしても回していきたいと思っている方向けに書いてます。

この文字をきっかけに色々話せたらな〜なんて思ってます。

 

題して

 

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 この前のくさぬきお手伝い

 

先週の日曜日に、いつも仲良くさせてもらっている稲美町の松井さんの無農薬米の田んぼでくさぬきをして来ました!

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きゅうりの雌花と雄花は一緒にあるんやで〜と伝える松井さん

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ご家族参加が2家族、社会人の方も来てくださってみんなで写真!



 

当日は幼稚園年長さん、小学校低学年のお子さんも来てくださって、畑での時間があっという間でした☺️

 

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草抜きのお手伝い後に炊きたて白飯をぱくり。おにぎり6個食べる子も笑

当日の感想や皆さんの様子はmocchiFacebookページに譲る事にして、

ここでは”畑で人を結ぶ事”について、僕が実体験を何度も繰り返して来て、最近腹落ちしたことをシェアしたいと思います!

 

 

畑に来る事にどんな期待をするの? 

 

<農家さんも、来る側も相手に期待しすぎない>

 

 

ネガティブにも聞こえるのですが、全くその意味合いではないです。

農家さんと畑に来る側が継続的につながるためには、自分が行った事に対しての見返り、相手に対しての過度な期待を持たせてはいけない。

 

もっと正確にいうと、

 

”畑に来たことへの期待値を金やモノに求めてはいけない”

 

ということです。

 

 

 

人が何か行動を起こす時、その行動を意思決定する背景には、必ずその行動がもたらしてくれるであろう期待値が隠れています。

その期待しているものが他の行動で得られるものよりも良さそう、その行動じゃないと得られなさそうとなると人は行動を起こします。

 

 

これは”畑に人を迎える・人が来る”という事柄においても言えることです。

 

その期待を金やモノに置いてしまうとどうなるか?

僕はそれらを期待値に置いてしまうと、継続性に欠けるって思ってます。

 

 

お金を期待にした場合こうなる・・。

お金による報酬にすれば、”思ってたよりも議論”が発生してしまいます。

 

 

農家さん側:「これくらい払うんやから~~~位は動いて欲しい」  

 

畑に来る側:「こんだけやったんやから〇〇円は欲しい」 

 

せっかく繋がった人の繋がりが、お金を媒介にして繋げようとすると、期待値ズレが起きて結局継続性には乏しくなります。

(僕はこれが数ある農業体験系、お手伝い系がうまくいかなくなる理由のうち大きなものと思ってます。)

 

 

モノを期待にした場合こうなる・・。

 

では、お野菜やモノを見返りにあげる事にするとどうなるか。

 

 

 

農家さん側:「台風やらで今畑に何もないぞ・・・。でも、来てくれるからあげなきゃ。」

 

 

 

畑に来る側:「・・・。そっかもらわれへんのか・・・。」

 

一見すると外見上は繋がりがあるように見えますが、これも継続性は乏しいです。

言葉にして言われへんし、期待していたモノが提供できない、Get出来ないとなると、農家さんは負担、来る側はがっかり感に繋がりますね。

 

 

一発屋芸人みたいな感じ

つまり、人と人を繋げる誘引条件を金やモノにすると、それらは

 

・”思っているよりも足りなくなる不安定性”を孕んでいる

・その不安定性は時間を経過しても(複数回イベントをやっても)逓減する事はない

 

という性格を持っているので、”長いこと人をつなぐこと”には不向きなんだと思います。

一発の人を惹きつける力は強いですが。

 

 

継続性の鍵は”愛着”

なので、僕は

畑で農家さんと食べ手が出会った時に感じる、

 

・農家さんの人柄の素敵さ

・畑に来た側のパッと開く笑顔やポジティブな気持ち

・その瞬間、空間にたくさん行き交う”思いやり”の気持ち

 

この辺りの価値を最大化させる切り口を探して、伝わるように形を整えて、みんなが自然と何度もその価値に触れられるようにしようと思っているのです。

 

なぜなら、金やモノと違って、人に依拠する魅力(話がすごくためになるとか、笑顔がほんまに癒されるとか)は触れる回数が増えれば増えるほど(複数回イベントを行えば行うほど)愛着というものに形を変えてくれて、それが継続性の鍵になるって学んだからです。

 

 

僕らは農家さんと食べ手がつながることってほんまに価値だと信じてるので、社会に長く、広くその価値を広めていくために”ビジネス”という手法をとっています。

その観点からも、

 

「愛着がどれだけそのサービスを満たしているのか?」

 

を一つの観点にして推進していく、間違いなく赤字で潜る時間は長くなりますが、一度その愛着度が閾値を超えた時には足腰しっかりしたビジネスになり、

一見すると”儲かる事につながらない”と思われる、”しなやかな人の繋がり”・”思いやり”・”人の温かみ”がしっかりお金も動かし、社会を動かしていく、そう思ってます。

 

 

これからの1歩

 

とはいえ、まだまだ駆け出し、出来ないことが多いです。絶賛潜り中です笑

僕らmocchiは派手なことは苦手で、発信も下手くそなのですが。

 

幸運な事に、人としての生き方、商売人として生き方、事業のこと、組織のことを教えてくださる諸先輩方、お客様、同世代の同志、素敵な後輩達が本当にたくさんいらっしゃってくれます。

ほんまに大好きな神戸、農家さん、お客様にしっかり恩返しできるように、今日も目一杯、無理なく精進していきます!